外来ネコ問題研究会 Invasive Cat Research Japan
わが国の島嶼などの在来希少種や生態系に影響をあたえる外来種問題として,イエネコFelis catus問題を考える研究会です.イエネコの適正飼養,適正管理,適切対策などによって,島や地域の在来種や在来生態系・生物多様性が保全されることを考える研究会です.
2024/04/05
「報道」過去最多の161匹 23年度奄美大島ノネコ捕獲数 全島展開へエリア拡大 鹿児島県(奄美新聞2024/04/03)
2024/03/04
「報道」鹿児島県・奄美大島ノネコ捕獲検討会 全地域展開へ体制確保確認 23年度、捕獲は過去最多 25年度までに残り7地域へ
猫の交通事故死も大幅減 捕獲範囲は拡大・強化へ 環境省ノネコ捕獲検討会・奄美大島(南海日日新聞,ほか)
南海日日新聞
2/27(火) 11:40配信
概要(詳細は下記URL参照)
環境省が奄美大島で進める野生化した猫(ノネコ)の捕獲に関する検討会(座長・石井信夫東京女子大学名誉教授、委員4人)が26日、奄美市名瀬のアマホームPLAZAであった。2023年12月末現在のノネコ捕獲数は95匹で、今年度の捕獲総数は昨年度(97匹)を上回る見込み。24年度は北部地域へ捕獲エリアを広げる。繁殖制限を目的に進める野良猫のTNR事業は島内全集落の87%で実施され、関連して猫の交通事故死も大幅に減少したとの報告もあった。
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奄美大島ノネコ捕獲検討会
「全地域展開へ体制確保確認」「25年度までに残り7地域へ 23年度、捕獲は過去最多」
https://amamishimbun.co.jp/2024/02/26/48851/
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奄美大島のノネコ捕獲、今年度は過去最多 島内全域で実施へ
2024/02/29
『報道』根絶宣言9月ごろに マングース防除事業検討会 奄美大島(南海日日新聞2024年02月28日ほか)
根絶宣言9月ごろに マングース防除事業検討会 奄美大島
2024/02/23
【論文・報道】野外イエネコの食事に関する世界的な総合的評価論文とNew York Times記事
原著論文
タイトル:A global synthesis and assessment of free-ranging domestic cat diet
(和訳:野外イエネコの食事に関する世界的な総合的評価)
掲載誌:Nature Communications. Published on 12. December 2023
https://www.nature.com/articles/s41467-023-42766-6
著者:Christopher A. Lepczyk, Jean E. Fantle-Lepczyk, Kylee D. Dunham, Elsa Bonnaud, Jocelyn Lindner, Tim S. Doherty and John C. Z. Woina.屋外で放浪するイエネコ(野外イエネコ, Felis catus)が,屋外で何を食べているのかについて,公表データに基づき世界的に評価した論文が発表されました.
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The New York Timesがこの論文の解説記事を掲載し,その和訳が東洋経済ONLINEに掲載されましたので,本Editorなりの解釈で概要を以下に紹介します.詳細はURLをご覧ください.
記事
The New York Times
By Catrin Einhorn
Dec. 12, 2023
https://www.nytimes.com/2023/12/12/climate/cats-nature-biodiversity.html
Free-ranging cats hunt or scavenge more than 2,000 species, some of them imperiled, according to a new study. A study published on Tuesday in Nature Communications found that almost half of the species eaten by cats were birds, followed by reptiles, mammals and insects.
本紹介記事では,この論文の概要として,屋外で放浪するイエネコ(野外イエネコ, Felis catus)により狩られ,死体を漁られている動物は2,000種以上の動物で,そのほとんどは絶滅危機に瀕する種であったことを述べ,食べられている種の半数以上は鳥類で,残りは爬虫類,哺乳類および昆虫であったと述べている.さらには本記事では,屋外イエネコをどうするかも解説しています.下記の翻訳記事で述べました.
東洋経済ONLINE
イエネコは想像以上にあらゆるものを食べており,オオカバマダラやアオウミガメを含む350種近くが、絶滅危惧種または絶滅の危機に瀕する種に指定されている.
屋外ネコをどうするか? の現状
最も深刻な論争:膨大な数の屋外イエネコをどうするか?里親の見つからないイエネコをどうするか?を下記のように整理して述べています.
1.TNR(捕獲・不妊去勢・返還trap-neuter-return)は,愛護団体などの提唱により,行政などが実施したりしている.しかし,集団に対して,継続的で高い割合の数のイエネコを処置しないと,効果は限定的になる.(Editor補足: 集団の繁殖を抑制できるが成獣個体は残る.繁殖可能個体が発生すると,集団の数は増えていく)
2.一方で,屋外イエネコに餌を与えて数を増やしてしまう事例もある.イエネコが自由に屋外を出歩くことを喜ぶ人もいる(Editor補足:撮影や映像,放送でも).
3.しかし,科学的根拠から,屋外イエネコは「侵略的外来種」に指定され,野生動物と同様に駆除が推奨され,ペット飼養の条例強化や屋外イエネコへの給餌を禁止する法律も整備されている.(Editor補足:日本でも常識化)